2008年5月記


はじめに

ナミビアでは最近、朝夕は肌寒く感じられます。ただ昼間は、まだまだ暑かったりします。南半球のナミビアでは季節的には冬に入りつつあります。そして、既に乾季になりました。一時期は、毎日の様に降っていた雨も、今では全く降る事はありません。そのギャップが面白いほど、ハッキリしています。
庭には惜しげもなく水を撒きます。砂漠の国なのに、そんなに水を使っても良いの?と思うくらいに。その様な物に対する考え方が未だ理解できない部分があります。もしかしたら、それは裕福な人だけがする行為なのかも知れません。外見だけは美しく・・・?

ナミビアの通貨

ナミビアの通貨は、「ナミビアドル」です。
紙幣は、N$10,N$20,N$50,N$100,N$200があります。硬貨はN$1,N$5,50c,10c,5cがあります。
※N$200札を見ることは稀です・・・。

レートは南アフリカ「ランド」と同じです。そして、南アフリカの「ランド」もナミビアで使うことが出来ます。たまにお釣りでランドを受け取ったりもします。
※逆に南アフリカでナミビアドルは使えないみたい。。。
多くの店で、端数のセントは切り捨てになります。例えば、12ドル54セントの場合、12ドル50セントと同じ料金になります。5c以下の硬貨が無いのです。
南アフリカランドには、2セント硬貨があります。2セント硬貨を使うべきか、使わないべきか悩む時もあります。悩みと言うべきか、小さな悩みですね。

私がナミビアに来た当時は、日本ではN$1=18.88円(成田空港の両替所)でした。ナミビアに来て空港の両替所でレートを見た時に、ビックリしました。N$1=17.5だったのです。1円違うだけで、N$1000両替すると1000円の差が出てしまうのです・・・。この差はとても大きい。例えば、2万円弱を両替するのに、日本で両替するのとナミビアで両替するのに、千円の差があるのであれば、ナミビアで両替した方が良いに決まっています。
その後、更に驚くべき事実が起こったのです・・・。3月の終わりから4月の頭にかけて、円高になって、一時期1N$=12円台になったのです。これは、ビックプロブレムであります。5円違うと、N$1000を両替するのに5千円も変わってくるのです。。。

生活費は、3ヶ月ごとにUS$で入金されますが、4月頭に入金されたと同時に、ナミビアドルに全部、換金しました。ドルとランドも同じ現象が起きて居たのです。外貨を貰って生活する上で、この金額の差は、とても大きい物であり、元に戻りつつある現在から思うと、良い判断だったと思っております。

このプチマネーゲームを上手く使いこなして、楽しめば良いかも知れません。タイミング・・・大事です。

タクシー

ナミビアの数少ない職業の一つにタクシー運転手があります。自給率の低い国で輸入に頼っている現状なので、職業の選択幅も、とても少ないのです。職業の機会と言えば、公務員、警備員、店の店員、タクシーの運転手、数少ない専門職(病院の先生等)、観光業、漁師(地域限定)くらいしか無いのです。タクシーの運転手は、車と免許さえあれば成れる職業であり、自家用車を持っている人が少ないこの国では、多くのタクシーが存在します。
普段、私は家と職場の通勤は歩いていますので、タクシーを使う機会は少ないです。また自転車もあるので、ちょっと遠くに行くにしても自転車を使います。
ここ最近の石油の高騰は、ナミビアにも押し寄せてきています。その影響は、タクシー代にも及んでいます。数ヶ月前は、N$6.5だったのが、いつの間にはN$7になっていました。ここでは、一人いくらのシステムなので、人が多ければ運転手が喜び、人が少なければ乗客が、ゆっくり座れて喜ぶという状況です。運転手は、金を稼ぐために、後部座席に4人乗せる事も多々あります。日本人だったら文句を言う所も、この国の人は、その様な状況でも文句は言わずに乗ります。
百数十円しか払っていないのだから、安いと思って乗らないといけないのかも知れません。
車は、ボロイ車から、綺麗な車まで様々な車が走っています。日本のメーカーの車が多く目に付きます。日本の車庫証明のシールが貼ったままの車も見かけました。日本からの輸入車と言うステータスになっているのかも知れません。

ナミビアのはずれへ

ナミビアにもプチゴールデンウィークがあります。職場を5月2日休んで5連休(5/1〜5/5)になりました。ちょうど同期の南部にいる隊員が遊びに来ていたので、ナミビアのはずれに行って来ました。地図を見ていてもナミビアに住んでいたら、一度は行ってみたくなる場所であります。

ちょうど、私の住んでいるGrootfonteinからは行きやすい場所にあります。とは言っても遠い。GrootfonteinからRunduと言う町まで約250キロ。そこから、Katimamuliloと言う町まで約550キロ。移動だけで1日かかってしまう距離であります。 東に行くので、日没が早くなります。更に一日が短く感じられます。また、南アフリカ共和国と同じ時間帯を採用しています。この時期は、ナミビアの通常時間と比べて1時間早い時間になっています。
※ナミビアのサマータイムの時間帯が1年中と言うイメージです。
移動手段は、コンビと呼ばれるミニバス、もしくはヒッチハイク。まず5月1日の朝に、Grootfonteinのもう一人の隊員と3人でRunduに向かいました。10時に乗り場へ行くと、ちょうど満員。
※コンビの出発時間は不定期で満員になれば出発する。時には満員になるまで6時間も待つこともある。
ラッキーと思いつつ、乗り込んだ。10時半には出発。1回の休憩を挟み、3時間弱で到着。途中から風景が変わった。家が、わらの家の様な掘っ立て小屋が目に付くようになったのだ。北部は貧しいと言うイメージがあるが、まさにイメージ通りの風景を見る事が出来た。
1日目の宿泊場所は、あらかじめ予約をしていたRunduから200キロ更に東に行った所にあるDivunduと言う町のキャンプ場。その町にはスーパーが無いので、Runduの町で、夕食と翌日の朝食を買い込む。スーパーへ向かう際に、砂に入り込んだ車を発見して、押してあげる。旅の途中でも人の役に立つ。とても気持ちが良い。何度も、お礼を言われた。
買い物を終えて、Divundu行きを探すとすぐに見つかる。そのミニバスもちょうど満員で、すぐに出発できた。こんなにスムーズに事が運ぶ事は珍しく、3人はご機嫌で目的地へ向かった。
そのミニバスの乗客の中に、「コンゴ共和国」へ行く人が居た。そのお陰でコンゴとの国境へ行く事が出来た。国境には川が流れていて、そこに渡し舟が走っている。その乗り場を見ることが出来たのは、偶然であり、とても運が付いていた。

参考までに、コンゴまでの舟代金を聞いてみたら、たったのN$2(約30円)と言う。乗りたかったが、時間が無かったので、無理であった。 Divunduにはタクシーが無いみたいだ。タクシーに乗る人が居ないから、商売にならないのだろう。なので、ミニバスの運転手は乗客の目的地まで、全て回ってくれる。僕らは、町外れの宿だったので、後の方になった。つまり、Divunduの町に入ったのは夕方だったのだが、宿に着いたのはもう暗い時間帯だった。そして、寝場所を見て、更にビックリ。安いテント(N$125/人)を予約したのだが、本当にテントが一つあるだけの所だった。でも、こんなテントに泊まる機会は、滅多に無いので、逆に楽しみとなった。トイレもシャワーも野外にあり、なんとも言えぬ新鮮さを味わう事が出来た。

テントの中の明かりで、買ってきた夕食を食べた。即席で食べれる、パンやハム、それに缶詰が、とても美味しく感じられたのは、自然の中でキャンプをしている実感があったからだろう。
5月2日は、テントでの目覚め。朝日を眺めて、次への目的地であるKatimamuliloへ向かうべく準備をした。そのキャンプ場(宿でなくキャンプ場と言ったほうがベストである。)からDivunduの町へは14キロ。まずは町まで出ないと車も拾えない。タクシーは無い。どうするか。キャンプ場の主人は昼過ぎに町へ出るという。待つか。他の宿泊人にハイクして連れて行ってもらうか。困っていた僕らを見兼ねたイングランド人(二人組みであった彼らはレンタカーを借りて3週間ナミビアの各地を旅行しているらしい)が、町まで乗せてくれる事になった。心の広い彼らは、お金は要らないと言い、快く町まで連れて行ってくれた。
さて、そこから僕らはKatimamuliloまでハイクするしかなかった。10時半頃から15時まで全然車が捕まらなかった。4時間半、車に声を掛け続けて、やっと乗せてくれる車を見つけた。やっとか・・・と言う思いが僕らにはあった。車の中では、ハイクに疲れて爆睡だった。車に揺られて3時間弱でKatimamuliloへ着いた。
事前に調査せいていた、スーパーに向かった。19時に閉店だが、1時間早い時間帯なので、実質18時には店が閉まってしまう。閉店15分前に店に駆け込んだ。店で、夕食と朝食分の食料を買い込んだ。既に暗くなっていたが、色んな店があり、大きい町である事は分かった。その後に近くのガソリンスタンドへ向かい宿まで乗せてくれるタクシーを捜した。すぐにタクシーは見つかり、宿へ向かった。今回はコテージだった。料金も前日より安い3人でN$375だった。しかし部屋には水道もコンロも無く、結局、夕食は、またパンとハムとチーズになった。ベットはゆっくり寝れて良かった。

5月3日になった。当初の予定では、帰る日である。僕らは考えた。この旅は移動しかしていない。 リッチに宿の朝食を食べて、もう一泊しようと言う事になった。場所はザンビアから流れてきているザンベジ川のほとりにあるホテルで、自然を楽しめる場所だ。一人N$200と言う2時間の川のクルージングを申し込んだ。

川の反対側は、すぐザンビアで、その川でのクルージング。とても最高であった。ザンビアの国境まで行き、対岸に住んでいる人にも手を振った。そして野生のカバも見ることが出来た。釣れなかったが、釣りも楽しんだ。2時間はあっという間に過ぎてしまった。
夜は、バーベキューのセットがあったので、肉を焼こうと言う事になった。ここも町に出るのに大変な場所。しかし、従業員の一人が町に出るというので、車の荷台に乗せてくれる事になった。この国では、荷台に乗っても違反では無いのだ。 買い物を終えた僕らは、帰りも車に乗せてくれると信じ、待った。2時間も待った。暗くなり始めるのを恐れて、タクシーで宿に戻った。しかし、その2時間の間に、日本人に会う事が出来たのは、大きな収穫であった。別のボランティア機関で、Katimamuliloの町に来ていると言う事であった。忙しいらしく、あまり話は出来なかった。
宿に戻った僕らは、火を熾し、焼いた。肉・魚・野菜いっぱい食べた。
翌日は、Grootfonteinに戻るだけだった。ミニバスでは無く、ヒッチハイクで帰ろうと言う事になり町に出た。ガソリンスタンドへ向かう。これは鉄則。(ナミビアでは隣の町が遠いので、長距離で移動する車はガソリンスタンドへ立ち寄る。)30分後くらいにRunduへ向かう車を捕まえる事が出来た。(ヒッチハイクでもお金を払うのが、当然になっている。) トヨタの車で、とても快適に乗ることが出来た。寝て起きたらRunduに着いた感じであった。RunduからGrootfonteinは250キロくらい。隣町どうしであるので、Grootfontein行きの車は多い。すぐに乗せてくれる車を探す事が出来た。Grootfonteinに住んでいるボランティアと言うと安くしてくれた。
順調に進んだ。その車の中では、寝ようと思ったが、一緒に乗っていた現地人が話しかけてきて眠れなかった。その日の夜は、別に4名の隊員がGrootfonteinへ来る事になっていて、格安のキャンプ場に集合になっていた。僕らは、街のスーパーの前で降ろしてもらい、買出しをした。車を降りて店に向かうと、日本人が居た。思いがけない人だった。隊員を世話している調整員の方だった。夫婦で旅行をしている所に偶然会ったのだった。7人でキャンプをすると伝えると、後で行くと言うことであった。
キャンプ場では、バーベキューをした。肉は、キャンプ場で色々な動物の肉が売っている。それを焼いて食べた。肉は硬い肉、味の無い肉、日本の牛肉と比べてはいけないのだろうけど、歯ごたえ充分な肉が多い。一番美味しいのはソーセージと思えるくらい。ここのキャンプ場の魅力はベットのあるコテージにN$70/人で泊まれる価格の安さ。
調整員の夫婦も途中で来て、帰って行ったが、人が多いと、盛り上がって良かった。7人は、ちょうど泊まっていたカナダ人を囲み、夜中まで話をした。
次の日、5月5日に無事に自宅に戻りました。とても充実した、移動距離の長いミニゴールデンウィークを過ごす事が出来ました。

生活スタイル

ナミビアでの平日の一日を紹介いたします。
仕事内容は・・・別途、改めまして、ご紹介いたします。
4:30起床(自転車の練習の準備)
5:00自転車の練習(約1時間 20km〜30km)
6:10洗濯(自転車のウェアが中心)
6:30朝食(パンが中心の食事)
6:50シャワー
7:15出勤
7:30始業(午前中は5時間半の業務時間)
13:00お昼休み(本当は45分の休憩だが、皆1時間休んでいる)
14:00午後の業務(午後の業務は2時間)
16:00終業(時間通りに帰る)
16:15帰宅
16:30買い物(その日使う物は、その日に買う!!)
17:00娯楽(読書、映画鑑賞、インターネット、等)
19:00夕食(炒め物が多い気がする。たまにはスープも。)
20:00娯楽(読書、映画鑑賞、インターネット、等)
21:30睡眠
早寝、早起き、そして運動に健康的な生活であります。日本で働いている時は、なかなか時間が無くて乗れなかった自転車も、たまたま職場に自転車に乗る人が居て、その人と一緒に朝、練習をしています。一人だと、なかなか乗る気になれないのが常ですが、良い機会だと思って、自転車に乗っています。


次回6月記は、・・・